三角形の角度の求め方
たいていの場合を解いてしまう、ひとつの規則
どんな三角形についても最も役に立つ事実は、3 つの内角の和がつねに 180° だということです。平たくても、細長くても、いびつでも関係ありません。和は決して変わりません。
この規則ひとつで、いちばんよくある問題はその場で片づきます。2 つの角が分かっていれば、3 つ目は単なる残りです。
分からない角 = 180° − (1 つ目の角 + 2 つ目の角)
つまり 65° と 40° の角を持つ三角形なら、3 つ目は 180° − 105° = 75° です。3 つを足し戻して(65 + 40 + 75)180° になれば、それが手早い検算になります。
この規則は形を変えても現れます。直角三角形はすでに直角に 90° を使っているので、残る 2 つの角は残り 90° を分け合わなければなりません。つまり余角の関係です。片方が分かれば、もう片方も即座に決まります。
辺しか分からないとき:sin・cos・tan
引き算に使える角が 2 つあるとは限らず、代わりに辺の長さが分かっていることもよくあります。直角三角形では、まさにそこで三角比が働きます。3 つの比は、求めたい角を基準に読みます。
- sin(正弦) = 対辺 ÷ 斜辺
- cos(余弦) = 隣辺 ÷ 斜辺
- tan(正接) = 対辺 ÷ 隣辺
覚え方としては、筆記体の s・c・t を三角形の上になぞる方法が定番です。s は斜辺から対辺へ、c は斜辺から隣辺へ、t は隣辺から対辺へと、文字の書き順が「分母 → 分子」の順になります。
対辺は求めたい角の向かいにある辺、斜辺は直角の向かいにある長い辺、隣辺は求めたい角に接する残りの辺です。比から角に戻すには逆関数 — arcsin、arccos、arctan(電卓では sin⁻¹、cos⁻¹、tan⁻¹)を使います。
したがって求める角は、分かっている辺に対応する式になります。
角度 = arctan(対辺 ÷ 隣辺) 角度 = arcsin(対辺 ÷ 斜辺) 角度 = arccos(隣辺 ÷ 斜辺)
計算例
直角三角形で、求めたい角の対辺が 3、隣辺が 4 だとします。2 辺とも分かっているので、tan が自然な選択です。
角度 = arctan(3 ÷ 4) = arctan(0.75) ≈ 36.87°
そのまま検算しましょう。もうひとつの直角でない角は 90° − 36.87° = 53.13° で、36.87 + 53.13 + 90 はきちんと 180° に戻ります。(これが有名な 3-4-5 の三角形で、斜辺はちょうど 5 になります。)
実務的な注意をひとつ。電卓は必ず**度(DEG)**モードにしてください。ラジアンのままだと、予想とはまるで違う答えが出ます。

一般の三角形:正弦定理と余弦定理
この形の sin・cos・tan は、直角がある場合にしか使えません。直角のない一般の三角形では、2 つの定理が引き継ぎます。辺を a・b・c とし、それぞれの向かいの角を対応する大文字 A・B・C とします。
余弦定理は、3 辺すべてが分かっているときに角を求めます。
cos C = (a² + b² − c²) ÷ (2ab) したがって C = arccos((a² + b² − c²) ÷ (2ab))
たとえば a = 5、b = 6、c = 7 なら、cos C = (25 + 36 − 49) ÷ (2 × 5 × 6) = 12 ÷ 60 = 0.2、よって C = arccos(0.2) ≈ 78.46° です。
正弦定理は、すでに 1 つの角とその対辺が分かっているときの相棒です。sin A ÷ a = sin B ÷ b = sin C ÷ c。これを変形して 2 つ目の角を出し、最後のひとつは 180° の規則で求めます。この 2 つの定理を合わせれば、数値で表せるどんな三角形にも対応でき、直角は必要ありません。
あるいは、ただ測る
数式がまったく要らず、目の前の数値だけが欲しいこともあります。三角形を描けるなら、分度器で角度をそのまま読めます。中心の穴を頂点に合わせ、基線を一方の辺に重ね、もう一方の辺が目盛りと交わるところを読むだけです。(度や頂点という言葉があいまいなら、角の大きさとは何かで用語を整理しています。)
手元に分度器がない場合は、無料のオンライン分度器がブラウザで同じ仕事をします。三角形の画像を背景に置き、2 本の線を辺に合わせれば、そのあいだの角度が読めます。図面ではなく実物として存在する三角形 — 小屋組のトラス、金具、スロープなど — なら、iPhone を辺に当てて、モーションセンサーに角度を測らせることができます。
計算と測定は対立するものではありません。内角の和や三角比は、手元の数値から角がいくつであるべきかを教えてくれます。分度器は、紙の上や現実の世界でそれが実際にいくつかを教えてくれます。どちらを選ぶにせよ、これで三角形の角度を求める確かな方法が 3 つ手に入りました。
