2 つの壁のあいだの角度の測り方
入隅がほぼ 90° にならない理由
構造材はねじれ、石膏ボードは角で厚みが不均一になり、パテがさらに膨らみを足します。そのため仕上がった部屋の「直角」の入隅は、たいてい 88°〜92° の範囲に収まります。実際には 92° の入隅に、確認せず 45° で造作材を切れば、継ぎ目の両側に 1° ずつ隙間ができ、コーキングでも完全には隠せません。
対策は、図面上の入隅ではなく、実際にある入隅を測ることです。速い順に 3 つの方法を挙げます。
方法 1:スマホでゼロ合わせ
数値を最も早く得られるのは、スマホをデジタル角度計として使う 2 面法です。
- 一方の壁面にスマホを縦に平らに当てます。 入隅から数センチ離し、コンセントプレートやパテの盛り上がりを避けた場所を選びます。
- 表示をゼロにします。 これで 1 面目が基準になり、壁自体の傾きは計算から外れます。
- 同じ高さで、もう一方の壁面へ移します。 平らに当ててください。
- 角度を読みます。 それが 2 面の壁のあいだの実際の角度です。91.5°、88°、実際どおりの値が出ます。
幾何についてひとこと。これは垂直な壁面で成り立つ方法で、スマホを一方の壁からもう一方へ回すと、ちょうど入隅の角度を通過します。ゼロ合わせと移動という同じ流れは、角度計の使い方で詳しく説明しています。測るのは造作材が付く高さにしてください。床際と目の高さでは値が違うことがあり、意味があるのは材が実際に据わる位置の値です。

方法 2:自由スコヤと分度器
昔ながらの答えで、変則的な入隅には今も最も確実です。
- 自由スコヤの台を一方の壁に押し当て、羽根をもう一方に平らに当てて、入隅にしっかり収めます。
- 蝶ナットを締めます。 これで道具が正確な入隅の角度を保持します。
- 読み取ります。 分度器で読むか、数値は一切見ずに、固定した自由スコヤでそのままのこを設定します。
自由スコヤの強みは、その角度が何度と呼ばれるかを気にせず、入隅をそのままのこへ運べることです。弱点は、床材やパッキンが詰まった巾木の高さの入隅で、羽根がきれいに収まらない場合があることです。
方法 3:真上からのカメラモード
見えてはいるが道具を押し当てにくい入隅 — ラジエーターの裏、手すりに囲まれた階段の角、天板の切り欠きなど — は、真上から見た平面で測ります。スマホを入隅の真上に構え、垂直に見下ろして両方の壁のラインが見える状態にし、カメラモードで 2 本の線のあいだの角度を読みます。床に貼ったマスキングテープに各壁に沿って線をけがき、テープを剥がして、机の上で描かれた角度を測る方法もあります。
カメラでの測定は正直なところ 1 度前後の精度です。塗装仕上げの造作材なら十分で、木地が見える仕上げなら試し切りで確認してください。
入隅の角度を留め角度に変える
ルールは 1 行です。留め角度 = 入隅の角度 ÷ 2。 2 本の造作材がそれぞれ入隅の半分を受け持つので、継ぎ目がちょうど入隅の線の上で閉じます。
- 90° の入隅 → 45° が 2 つ
- 92° の入隅 → 46° が 2 つ
- 88° の入隅 → 44° が 2 つ
- 135° の入隅(出窓の壁)→ 67.5° が 2 つ
片方の壁のほうが「ずれて見える」場合でも、両方を同じ半分の角度で切ってください。差を分け合うことで継ぎ目が左右対称になります。のこの設定、入隅で留めの代わりに使うコーピング、最後の 0.5 度の追い込みについては留め継ぎの角度の切り方で扱っています。

入隅と出隅
同じ壁の取り合いの入隅と出隅は、補い合う関係にあります。入隅が 92° なら、その取り合いの外側は壁を 268° 回り込んでいますが、造作材はやはり外側の角度で切ります。360° − 268° = ふたたび 92° となり、46° を 2 つに分けます。実務上は、材が実際に回り込む角度を測り、2 で割って切る、それだけです。出隅は切断面が両方とも見えるので失敗が許されません。先に測り、ほんの少し長めに切って、合わせながら詰めていってください。
入隅を測り、半分にし、2 本を同じ角度で切る。これがすべてで、家じゅうのどの角にも通用します。