留め継ぎの角度の切り方(巾木・額縁・廻り縁)
すべての留め継ぎに共通する 1 つのルール
留め継ぎは、2 つの部材のあいだの入隅を分け合って接合する方法です。突き合わせたときに切断面どうしがぴったり合い、継ぎ目の線が角をきれいに横切るように各部材を切ります。
計算は簡単です。切る角度 = 入隅の角度 ÷ 2。90° の入隅で出会う 2 本は、どちらも 45° で切ります。45 + 45 = 90 だからです。五角形・六角形の額縁や出窓でよくある 120° の入隅は、60° を 2 つに分かれます。80° の入隅なら 40° が 2 つです。どんな入隅でも、半分にして両方の部材をその角度で切ります。
幾何が苦手なら、木材をのこに通す前に、角度の測り方でこれらの数値の意味を確認してください。

卓上丸のこの目盛りの読み方
ここでつまずく人が多いところです。卓上丸のこの目盛りは、入隅の角度でも留め継ぎ全体の角度でもなく、フェンスからの振り角、つまりまっすぐな 90° の横切りからのずれを示しています。
だから直角 90° の入隅では、のこを 45° に設定すれば、各部材に 45° の留めが切れます。45 が 2 つで 90 に収まります。のこの 0° の位置はまっすぐな直角切りで、45° に振れば定番の額縁留めになります。多くの巾木の入隅で「45 に合わせる」が体に染みついているのはこのためです。住宅の壁の入隅は、ほぼすべて 90° で作られています。
問題は、90° で作られている ことと 実際に 90° であることは別だという点です。だから測るのです。

まず実際の入隅を測る
石膏ボードの出隅は膨らみ、古い家は不同沈下し、床は水平ではありません。実際には 92° の入隅に完璧な 45° を 2 つ切れば、毎回はっきりした隙間が出ます。図面ではなく、目の前の入隅を信じてください。
角度計を入隅に当てるか、スマホをそれぞれの壁に平らに当てて傾きを読み、本当の角度を求めます。Protractor のデジタル角度計なら、スマホを入隅に当てて画面から度数を読み、頭の中で 2 で割るだけです。94° の入隅なら 47° を 2 つ、88° の入隅なら 43° を 2 つになります。
日常的な 90° の場合については、45 度の角度の測り方で、基準が本当に直角かどうかを確認してから切る方法を説明しています。
できれば入隅の両側の壁を測ってください。必ずしも同じように傾いているとは限りません。ただ、たいていの造作では、開き角度を 1 回きちんと測ればのこの設定には十分です。
切って、試して、端材で調整する
最初の 1 回を本番の材で切ってはいけません。使う材と同じ厚みの端材を 2 本用意し、手順どおりに進めます。
- のこを設定する。 測った入隅の角度を半分にし、その値を目盛りに合わせます。90° の入隅なら 45° のストッパー位置、それ以外なら半分にした数値です。
- 端材を 2 本切る。 一方は留めを左に、もう一方は右に振り、2 つの切断が鏡像になるようにします。
- 仮合わせする。 2 本の端材を入隅で突き合わせ、継ぎ目をよく見ます。
- 隙間を読む。 ここが勝負どころです。入隅の内側に隙間があれば、切る角度が大きすぎます。各部材から 1 度戻してください。外側に隙間があれば小さすぎます。各部材に 1 度足します。調整して端材を切り直し、線が消えるまで繰り返します。
差を分け合うことが大切です。1 度削る必要があるなら、両方の部材から削ってください。片方だけで調整してはいけません。左右対称に切れば、継ぎ目をまたいでも装飾の形が揃い、模様が角でずれずに回り込みます。
端材の 1 組がぴったり閉じたら、それが正解の設定です。のこを動かさずに本番の材を切ってください。
廻り縁について
廻り縁は、誰もが手こずる例外です。壁に平らに接するのではなく、取り付け角度(通常 38° か 45°)で外に傾いて付くため、そのまま直角に切ると、空間の中で材を傾けることになってしまいます。
つまり廻り縁の角には、複合切りが必要です。留めと傾斜を同時に、しかも入隅の角度と取り付け角度の両方から導いた値で切ります。2 つの数値は直感的ではなく、感覚で導こうとすると材を大量に無駄にします。
実務的な進め方は、角度計で入隅を測り、材の取り付け角度を確認したうえで、その取り付け角度用の早見表から留めと傾斜の設定値を読むことです。(廻り縁を「立てて」切る方法 — 取り付け角度のまま逆さにのこのフェンスに当てる — なら平らな造作材に近い扱いができますが、その場合も先に実際の入隅を測ります。)どの方法でも、根本のルールは変わりません。入隅は 2 つに分け、端材での試し切りが、本番の材より先に真実を教えてくれます。